023 話せば分かる。会って話さなくては分からないこともある。

長年インターネット関連のビジネスに携わってきました。便利である反面、一般常識的なことがマヒしているような感覚もありまして。

ここ数年、全国47都道府県のお客様や業者さんと主に電話やメールで商談をさせていただいていました。本当に沢山の方々と打ち合わせたのですが、そのうち実際に面と向かってコミュニケーションさせていただいたのは1割にも至りません。

これぞ正にインターネットビジネス、現代的な利便性を追求した理想形態であるとも表現できるのですが、私としてはいささか物足りませんでした。誤解なきよう先述しますが、やはりネットの利便性は素晴らしい。通常であれば商談できないような遠距離や知り合い得ないような方々と仕事ができる。そして旧来の手法では成し得なかった大量の仕事を合理的にこなすことができるのですから。

しかし、手間は掛かりますがやはり直接面と向かって話をすることで見えてくること、新たに展開してくること多々あります。実際、ほんの少しではありますが直接お会いして商談をさせていただくこともありました。そのたびにお互いの顔・表情を見て、話しぶり・身振り手振りから秘められた感情を読み取ることができるのです。それは相手にとっても同じで、私が本当は何を言いたいか・伝えたいかを理解していただけるようなことも多々ありました。その証拠に、実際にお会いした方はその後でお付き合いが円滑になり、「岡橋さんは会いに来てくれたからねー」などと多少の無理を聞いてくださったりするようなこともありましたし(その逆もあり)、こちらとしてもお人柄が良く分かったので信頼して仕事をしやすいということも(その逆もありw)。

入り口の合理性はさらに極めるべきですが、その後のコミュニケーションで合理性を追求する余り、基本的なコミュニケーションが疎かになって関係が永続しないのもいかがなものかと思うのは、既に私が前時代の遺物だからでしょうか?でも合って話せば分かる機微もありますし、会って話すことによって初めて伝わるニュアンスもあると思うのですが。

便利な時代にこそ求められるのが、基本的なコミュニケーションスキルの研鑽であるのは当然ではないかと思う今日この頃です。

ヒントルームLABO 代表・岡橋秀樹
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