373 2000年9月11日の東海豪雨から19年。

その日は夕方から雨が激しくなり、当時名古屋駅近くの事務所で働いていた私に上司から早く帰宅しろとの指令が。会社の外に出ると、まだ7時過ぎだったのですが道路には水があふれ始めていまして。これはマズイと思って駅まで急いで行ったのですが、既に電車は運休で駅構内は帰宅ラッシュの人で溢れかえっていました。

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当時はまだ携帯電話が普及していなかったので家に連絡すべく公衆電話へ向かったものの、すべてが長蛇の列。諦めて一旦会社に戻り、様子を見ることにしたのですが雨は全然やまないどころか、ますますイキオイを増しています。

帰れなくなった社員を見兼ねた社長が、私を含めた何人かを車で送ってくださることになりました。大雨が降っている上に電車が止まっていることもあり道路は大渋滞。普段なら私の住む緑区には1時間も掛からず到着するのですが、2時間経っても3時間経っても到着しません。

さらには道路もあちこちで冠水して道路の通行止めも目立ち始めたので、御礼を述べて名古屋レインボーホール(現在のガイシホール)の近郊で降ろしてもらいました。徒歩ですと、自宅まで普段なら小1時間です。

しかしここからがさらに大変でした。もはや道路(国道1号線)はヒザの高さ以上に水没。最初はザバザバと速足で歩いていたのですが、途中でマンホールのふたが流れているのを見て怖くなり、一歩ずつゆっくり歩くことに。

大雨の中でふと後ろを見ると、私の後ろには結構な人数が付いてきていました。「なぜ僕の後を?」と尋ねてみると、「あなたは背が高いから、とりあえず大丈夫かと思って」!完全に人柱ですw

その後は何人かと励まし合いながら、ようやく家の近くまで来たのですが、大きな交差点は腰の高さ以上に水没しており、ロープが張ってありました。そこもロープを辿って何とかクリアしたのですが、ビジネスバッグも持っていたのでさすがに参りまして。すると交差点を過ぎた場所に和食のサガミさんがあり、店が解放されて休憩所になっていたのです。家までもうすぐの距離ではあったのですが、疲れ果ててそこでしばらく休ませて頂きました。サガミさんには今でも感謝しています。

いっこうに雨が止まず、また水も引かないので再び歩き始めたのですが、路地に入った我が家(当時はマンション住まい)の前には濁流が渦巻いていて、身長180cm近い私が首の高さまで水に浸かることになりました。

最後はほとんど泳ぐような状態で家にたどり着いたのですが、車から降りてから3時間以上が経過。4階だった我が家には妻と生まれて間もなかった息子の姿はなく、なぜか1階下の3階の知り合いの部屋に避難中でした。妻も不安だったのでしょうね。

結局カバンとズボン、靴などがダメになり、ついでにマンションの駐車場に停めておいた車も水没することに。後でニュースを見たら、近所でがけ崩れがあり、私と歳の変わらない方がお亡くなりになっていました。今思えば私も途中で会社に戻って夜明かしすべき危険さでしたが、情報がまったく分からない状態では帰宅を選ぶしか選択肢がなかったのです。

次の日には雨が止んで晴れ間が見えましたが、水が引かず、マンションから出られない上に片付けもあって会社を1日休ませてもらいました。

あれから20年近く経ちましたが、なかなかの体験でしたので当時のことはまだ鮮明に覚えています。

 

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